最近、雨が降ると何だかとても寒い。そして冷たい。
そこに、風が吹くとなお寒く、なお冷たい。
少し前までは暑いなぁと思っていた環境も、
少し経つとこんなにも変化するもんだという事を肌で実感する。
先ほどまで雨が降っていた。
まだ、雨が降るかもしれない。
出かける時に傘を持っていく。
渋谷駅近辺で、信号待ちのときにフッと空が目に入る。
雨は降っていないが、いつ降ってもおかしくはない空模様。
信号待ちする隣の女性に声をかける。
「今日、この後は雨って降るんですか?」
「どうなんでしょうねぇ。」
緊張の赴きというのだろうか。返ってくる言葉には、その言葉通りのイメージや想いが張り付いてきている印象はしなかった。貼り付けた感があったが何とか緊張を緩和したいと思う。
「いやぁ、今日傘を持ってきたんですが、降るとも降らないとも見える空模様ですねぇ」
「えぇ。」
というとほぼ同時にやや身をひく。
緊張を緩和したいと思ってはいても、中々難しいものだ。見た目には余り分からないくらいの距離で身を引く事を目撃した事はあるだろうか?
信号が青になる間くらいでは、人の緊張が緩むことはないのだろうか?
人間の可能性から観たら、そんなことはない筈だ。
今回、僕は緊張をほどくまでには至らなかったが、たった1分ほどの間であっても、この緊張・ストレス社会の緩和に向けて、ちょっとした会話からでも温和な空気を生み出したいとのキモチを新たにした。
この日、その後は雨は降らなかった。
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