気付いたら彼の降車駅。再会は、現実で、プロジェクトを通して。

地下鉄の社内で隣にいるビジネスマンらしき人が移動中にゲームをしていた。iPadミニで、どうやら闘いのゲームらしい。

 

見た感じだと、闘いに参加するユニットがあって、戦う場はどうやら街らしきところで、街を守れるか、街を攻略できるか、という戦争。

 

僕は、三国志や信長の野望といったKOEIが生み出した歴史シミュレーションゲームには随分とお世話になったのだが、戦いの時代はそこまで歴史的に旧いものではなく、比較的に近代的な戦いであった様に見受ける。

 

知らない人に、声をかける。

 

声をかけられたビジネスマンは、イヤホンをしながらゲームしていることもあってか、初めは自分が声をかけられたとは気付かない様子でもありつつ、雰囲気というか意識は此方の方に少し寄りかかっていた。

 

もう一度、声をかける。

知らない人と初めの接点。

 

ビジネスマン、今度は僕からの声かけに応じる。

若い男性。割と声は小さめのような大人しめの印象。

 

初めは、聞いたこと一つにひとつを応える。

会話も、成り立っているようで少しぎこちなさがある。

 

オンラインでのゲームらしいので、話している間にもネット上では街づくりや街の攻防戦は繰り広げられているらしい。街づくりには、何ヶ月も投資期間がいるらしくお金があるほどに、街は強固になっていったり、攻撃するユニットも充実してくる。

 

資本主義社会の一側面をリアルに表現しているゲーム。

 

僕は、ゲームがもたらす現実的な社会への影響に関心がある状態で、ビジネスマンとの会話を楽しむ。初めは、一つの疑問にひとつを応じてくれていた彼だったが、次第に流暢に話し出す様になる。

 

気付いたら、彼の降車駅にまで来た。

まだまだ話したかったが、彼との交流もここまで。

 

僕は、今日であったオンラインゲームに参加する機会はまだなさそうだが、もしオンラインゲームに参加することがあれば、彼との再会を果たすかも知れない。

 

ただ願わくば、

再会は戦いの場ではなく、

現実の人間と人間による、

懐かしんだり好感が寄り合う、

 

そんな再会としたいものだ。

それが、僕が推進するプロジェクトでもある。